【コラム】WALK TO THE DREAM-24 復興の表現十分できた

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 いわきスポーツクラブ・大倉智社長

 ◆ハワイ遠征(下)

 今回は、パシフィックリムカップに挑んだいわきFCを振り返りたい。

 終わってみれば順位こそ4位だったが、米プロリーグMLSのチームと2試合できたのはいわきFCの選手たちにとっては大きな経験で、自信になった。なにより対等以上にぶつかり合えたことは、「日本のフィジカルスタンダードを変える」という常に世界基準を意識したストレングストレーニングの成果を証明した。

 MLSの2チームは頭二つほど背が高く体も大きい選手ばかりで、代表にも選ばれる選手がゴロゴロといたが、そんな屈強な相手を前に、逃げないで懐に入って逆にぶっ飛ばしていく光景から、選手たちの自信が伝わってきた。

 ただ、大会で通用したっていうのは自信になるとは思うが、日本でプレーするというのはまた違う要素もあるし、結果につながらなかったことも大きな課題でもあるので、日本でも結果を出していけるように努力していくことになる。

 一方、今回の目的の一つでもあったサッカーで復興を表現する、それに値する試合の内容だったと思う。被災地にこんなサッカーチームができたんだ、6部に位置するチームなのにこんな試合ができるんだと。世界のファンは増えた。国内外のフォロワーも増えた。

 世界からソーシャルメディアにコメントも書き込まれた。「いわきFCすごい」「こんなチームが6部なのか」。なにより観客は3位決定戦の方が盛り上がっていたし、凄く正直な反応だったと思う。

 魂の息吹くフットボールを体現して、見ている人々にエキサイティングなプレーを表現することや、「元気」と「WE PLAY ON」をあしらったユニホームで復興をアピールしたり、ぼくらの思いをしっかり発信できた大会だった。

おおくら・さとし 川崎市出身。早大商学部卒。現役時はJリーグの柏レイソルやジュビロ磐田などでFWで活躍。引退後はセレッソ大阪チーム統括ディレクター、湘南ベルマーレGM、社長などを歴任し、一昨年12月から現職。48歳。