いわきFC初戦2発、勝利 全国社会人サッカー東北予選

 
【いわきFC―新日鉄住金釜石】後半27分、先制のPKを決めるいわきFCのMF板倉(5)=盛岡市・盛岡南公園球技場

 第54回全国社会人サッカー選手権大会東北予選会は28日、盛岡市の盛岡南公園球技場(いわぎんスタジアム)などで開幕した。1回戦8試合が行われ、いわきFC(東北リーグ2部南)は2―0で新日鉄住金釜石(同1部)を下した。

 いわきFCは前半を無得点で折り返すと、後半27分にMF板倉直紀がPKを決め先制。同36分にFW吉田篤志が浮き球を頭でゴールし、2点目を奪った。

 県勢では、東北リーグ1部のFCプリメーロ(郡山市)が秋田FCカンビアーレ(東北リーグ1部)に5―1で勝利した。バンディッツいわき、いわき古河FC(いわき市)、メリー(福島市)は、1回戦で敗退した。

 いわきFCは29日、同会場で行われる準決勝でブランデュー弘前(東北リーグ1部)と対戦する。午後1時キックオフ予定。FCプリメーロは午前10時30分から、同会場で富士クラブ2003(同)と対戦する。

 予選会は8チームずつ2グループに分かれトーナメントを行い、各グループの上位1チームが全国大会への切符を手にする。

 板倉、冷静にPK

 守備を固める相手に思わぬ苦戦を強いられる中、いわきFCのMF板倉直紀が積極的なプレーで1得点1アシストと活躍、勝利に貢献した。

 ゴール前に人数を集める相手に前半は無得点。攻勢を続けたがゴール前のスペースを消され、選手の一部には焦りやいらだちが募っていた。そんな中でも板倉は「じれずにプレーすることが大事」と自分に言い聞かせながら、積極的に相手守備陣の隙を突き、ゴールを狙った。

 後半のPKのチャンスでは、突然のキッカー指名にも「自信を持って蹴ることができた」と冷静にゴールを決め、その後もFW吉田篤志への絶妙なクロスで追加点を演出した。

 結果は快勝だったが、前半は、守備を固める相手に思うような攻撃の形をつくれなかったいわき。課題修正に向け、板倉は「攻撃のアイデアや、ワンタッチのパスがうまくいけば」と改善点を挙げた。