いわきFC、3位決定戦へ 全国社会人サッカー、1年の成長示す

 
【いわきFC-松江シティFC】試合に敗れ、肩を落としてベンチに引き揚げるいわきFCイレブン=23日、茨城県鹿嶋市・北海浜多目的球技場

 「日本一」を目指した3度目の挑戦は、またも全国の強豪の壁に阻まれた。茨城県鹿嶋市で23日に行われたサッカーの第54回全国社会人選手権(全社)準決勝で敗れたいわきFC(東北社会人リーグ2部南)。昨年準優勝の松江シティFC(中国リーグ)に、力の違いを見せつけられた。

 「経験値を言い訳にしたくはないが、相手は戦い方が成熟していた」。田村雄三監督(35)の言葉が松江との差を物語っていた。ゲームキャプテンを務めたMF平沢俊輔選手(24)も「際どい試合の経験が少ない分、練習から鍛えていかないと」。チームとして経験不足を実感した敗戦だった。

 それでも、準決勝を見届けたいわきサッカー協会の花田邦城名誉会長(69)は「成長につなげるための貴重な機会」と24日の3位決定戦に期待。平沢選手も「良さをつぶしてくる相手を上回る必要がある。前の選手を追い越す動きやボール回しを増やしたい」と勝利を誓う。

 相手は昨年、PK戦の末に敗れたおこしやす京都AC(元アミティエSC京都)。目標の「日本一」は逃したが、1年間の成長を示すには申し分のない相手だ。