ごみ削減へ一丸!いわきFCホーム戦 ハーフタイムに海クイズ

 
選手と一緒にごみ拾いに取り組む子どもたち=いわき市・いわきFCフィールド

 世界的に深刻化するプラスチックごみなどの海洋汚染問題を、身近なところから考える動きが県内で広がりを見せている。16日にいわき市で行われたサッカー東北社会人リーグ1部のいわきFCホーム戦ではサポーターが試合会場のいわきFCフィールドでごみ拾いに取り組むなど、選手とともに海の環境問題を考えた。

 試合は、県内で海ごみ削減に取り組む「ふくしま海ごみ削減プロジェクト実行委員会」が協賛する「海ごみゼロスペシャルマッチ」と銘打って行われた。ごみ拾いのほか、試合のハーフタイム中に海洋環境に関するクイズ大会も開かれ、いわき市のアクアマリンふくしま統括学芸員岩田雅光さん(52)が「海に関することは知らない人が多い。現状を知ってもらう動機づけになれば」と問題を出題。クイズに解答した同市の大谷蓮君(9)=草野小3年=は「生き物が(海に出た)ごみを食べてしまうと知った。川や海にごみを捨ててはいけない」と海の環境問題に関心を持った様子だった。海のごみ削減に向けた署名活動も行われた。

 試合後のごみ拾いではサポーターが選手とともに汗を流した。参加した同市の介護職員斉藤寿倫さん(41)は「スポーツ観戦でこうした機会があると、環境を考えるきっかけになる」と拾い集めたごみを見つめた。海のごみの問題は内陸から河川を通じて流れ出したごみも海洋汚染につながるため、身近なごみを減らすことも重要。岩田さんは「水族館に来る人とは違った人たちに接触できる機会があるのはありがたい」とイベントを歓迎。「身近なところから海の問題に向かい合ってもらいたい」と訴えた。

 本県と同じく海に面した茨城県出身の同FCキャプテン平沢俊輔選手(25)は「海は楽しい場所という印象。サポーターと一緒に環境について考えていきたい」と語った。