「溶融燃料」県外処分訴え 世耕経産相に内堀知事、周辺首長

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 内堀雅雄知事と原発周辺の13市町村長は29日、世耕弘成経済産業相に対し、東京電力福島第1原発事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)や原発内の使用済み核燃料集合体などの放射性廃棄物について、廃炉作業後に確実に県外で最終処分するよう訴えた。政府が近く帰還困難区域の方向性を決定するタイミングで、改めて中長期的な復興の不安要素となり得る放射性物質の除去に関する基本方針を念押しするのが狙い。

 要望は経産省で行われ、内堀知事が「デブリは世界の英知を結集し安全かつ確実に(原発から)取り出してほしい。使用済み燃料などの放射性廃棄物は、原子力政策を推進してきた国の責任で処分方法の議論を進め、県外で適切な処分を」と求めた。市町村長を代表し、渡辺利綱大熊町長も「足掛かりとなる復興拠点の整備を大川原地区で進めている。大熊町内の安全、安心を確保するため、放射性廃棄物は(原発の)敷地内に長期間保管されることなく県外での適切な処分を要望する」と訴えた。

 世耕氏は「まずはしっかりと要望を受け止めさせていただきたい。国としては燃料デブリなどの処理、処分が適切になされるよう最後まで責任を持って対応していく」と応じた。要望後に取材に応じた内堀知事は「県と13市町村が合同で原発関係で国に要望したことはまれ。デブリの撤去に向け強い意志を示すことができた」と語った。

 燃料デブリを巡っては、原子力損害賠償・廃炉等支援機構が7月に公表した廃炉作業に関する新たな「戦略プラン」で、取り出さずに建屋をコンクリートごと覆う「石棺」に言及し、地元の激しい反発を受けて文言を削除した経緯がある。

民友セレクション