防潮堤工事の足場倒壊 福島県相馬、台風が東北を直撃

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強風で倒れた堤防工事の足場=30日午前11時20分、相馬市尾浜

 福島県に30日、激しい風雨をもたらした台風10号。南相馬市や伊達市などでは高齢者などが避難所に身を寄せ、身の安全を図った。各市町村などは避難所の開設や情報収集に奔走し、県内は台風が通過した夕方ごろまで慌ただしい雰囲気に包まれた。

◆避難

 南相馬市では、県内で最も多い43世帯67人が自主避難。同市鹿島区の応急仮設住宅から市鹿島生涯学習センターに29日夜から避難した男性(81)は「仮設住宅の近くを流れている川は少し強い雨が降ると水位が上がり不安。万が一のことも考えて早めに避難した」と話した。

 福島市は30日午前中から激しい雨に見舞われ、24人が避難。近所の住民に付き添われ自宅近くの北信学習センターを訪れた女性(77)は「台風が来るのが分かっているのならば、前日から避難所などについて告知してもらえるとありがたい」と市に注文を付けた。伊達市では36人、いわき市は14世帯25人が自主避難した。

◆交通

 JR東日本によると、県内では東北新幹線が上下線各1本が運休したほか、東北線が福島―岩沼間で8時間にわたり運休し、郡山―福島間も一時運転を見合わせた。

 常磐線も茨城県内の強風などのため県内でも遅れが出た。相馬―亘理間代行バスも運休し、阿武隈急行も8時間にわたり運転を見合わせた。

◆海・河川 

 相馬市尾浜地区で30日午前、防潮堤の復旧工事のため設けられた長さ40メートル、高さ5.4メートルの足場が倒壊した。同地区では松川浦に面した臨港道路が潮位の上昇で冠水し、一時通行止めとなった。

 同市の宇多川や南相馬市の新田川では雨のため水位が上昇、一時氾濫注意情報が出され、消防団などが警戒に当たった。福島市の松川も氾濫注意水位を超えたため、流域に避難準備情報が発令された。漁業者らがロープを増やして漁船を係留するなど対応していたいわき市では、同市漁協の担当者が「大きな被害がなく安心した」と話した。

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