放射性物質対策で「新部局」 環境省、中間貯蔵・早期整備へ

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 政府は来年度、東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質の汚染対策の加速化を図るため、環境省に新たな部局を設置することが、関係者への取材で分かった。放射性物質の汚染対策に特化した担当参事官室などを集約、課題に一元的に対応できる部局を構築し、中間貯蔵施設の早期整備の実現などを目指す。

 新部局の設置に当たっては、水・大気環境局内の放射性物質汚染対策(主に除染対策)、中間貯蔵施設の両担当参事官室、廃棄物・リサイクル対策部内の指定廃棄物担当参事官室などを集約するとみられる。除染で出た土壌などの廃棄物の減量、再利用の推進などに対応するため、廃棄物・リサイクル分野も含めた組織改編となる見通し。

 従来、環境省は自然環境保護や地球温暖化防止などの観点から、開発行為などを規制する役割を主として担っており、中間貯蔵施設の整備に向けた用地取得などの交渉ごとは不得意とされてきた。加えて原発事故後、特措法に基づいて担当参事官室が設置されたが、既存の部局に分散された形となった。

 自民、公明両党の東日本大震災復興加速化本部は、8月に政府に提出した「第6次提言」で、現行の体制について「発災後、議員立法で成立した特別措置法を実施するために急ごしらえで整備した体制」と指摘し、汚染物処理などの加速化に向け「推進体制の一元化・充実を図り、柔軟かつ突破力に満ちた解決力の向上を目指した組織改革を検討すべきだ」と抜本的な見直しの必要性を挙げた。

 これを受け、環境省は2017(平成29)年度概算要求に、汚染対策の「推進体制の一元化・充実などを図るために必要な措置を講じる」と組織改革を明示。組織改革で意思決定の迅速化などを図り、中間貯蔵施設の早期整備や帰還困難区域の環境回復など新たな課題に対応する。定員については、震災復興関連で本省に4人、福島環境再生事務所に49人の増員を求めている。

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