甲状腺検査...『在り方』議論 福島県民健康調査・検討委員会

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 東京電力福島第1原発事故に伴う健康影響を調べる「県民健康調査」の検討委員会が14日、福島市で会合を開き、事故当時18歳以下の全県民約38万人を対象にした甲状腺検査を巡り、今後の対象範囲をどうするかなどについて、在り方の議論に入った。

 2011年から始まった甲状腺検査では、6月末現在で135人ががんと確定。がんの疑いは39人に上っている。検査の手法については規模縮小と拡充を求める両論がある。各団体からの要望などを踏まえ、今後は「18歳を超えた人の検査をどうするか」などを論点に検討が進む見通しだ。

 甲状腺検査を巡っては、県小児科医会が8月に「検査によって子どもや保護者に不安が生じている」として検査規模の縮小も含めた見直しを県に要望。一方で「311甲状腺がん家族の会」は同月「過剰検診のデメリットはない」として、県に規模拡充を求めた。

 要望を受け、座長の星北斗県医師会副会長は「今後の検査について意見を聞きたい」と委員に呼び掛けた。委員からは「甲状腺がんの手術を受けた子どもと家族の意見に沿った対応が必要。少なくとも10年は縮小せず進めるべき」「(放射線影響の有無を判断するための)データが少なくなっては県民が不幸。できる限りデータを集める方向で進むべき」などの意見が出た。

 一方「検査を望む人が受けられる態勢が大事。(県外への進学などで)18歳以上の受診率が下がるのをどうするか議論が必要」「子どもの甲状腺がんについては臨床的対応が必要ないものもある。検査の長所と短所を分かりやすく説明して、一人一人に判断してもらうべき」など検査手法の改善を求める意見も挙がった。

 記者会見した星座長は「2、3巡目の検査の評価や、県小児科医会が独自に行う検査の在り方についての検討も見ながら議論を進める」と、時間をかけて検討していく考えを示した。

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