農林業も「2年分」一括賠償へ 東京電力、2017年1月以降

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 東京電力は、これまで方針を示していなかった来年1月以降の農林業の損害賠償の在り方について、福島第1原発事故で失われた損失(年間逸失利益)の2年分を一括して支払うとする方針を固めた。それ以降は原発事故の風評被害と相当の因果関係がある場合に限り、個別に対応する。一括払いの算定では、避難区域の内外で基礎となる逸失利益の算定に差をつける考えで、生産者の理解を得られるかは不透明だ。

 東電は、昨年6月に示した商工業者への営業損害の賠償についても「逸失利益の2年分を一括支払い」と定めており、農林業の賠償についても同様の考えで対応するとみられる。21日に東電と経済産業省の関係者が県庁を訪れ、説明する。

 原発事故発生時に避難区域内で営農(営林)していた生産者に対しては、営農・営林を継続していた場合に期待された所得(期待所得)を逸失利益とし、2年分を原則支払った上で(1)風評被害が継続している場合で(2)事故と「相当因果関係のある」損害が明らかに賠償額を上回る場合について、その後も賠償金を支払うとした。因果関係の判断には、営農や営林再開後の状況なども加味する方針だ。

 一方、避難区域外の生産者に対しては「直近」の年間逸失利益の2年分を支払う。避難区域外では事故前の所得を基にせず、事故後の所得を基礎として算定するとみられる。

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