歯周炎の原因細胞、検出法確立 奥羽大の大島教授ら国際特許申請

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 奥羽大薬学部(郡山市)の大島光宏教授を中心とした国際研究チームは22日までに、歯周炎(歯槽膿漏(のうろう))の原因となる細胞の特徴を遺伝子レベルで解明することに成功、この細胞の検出法を確立し、国際特許を申請した。これにより、歯周炎を早い段階で発見できるような検査の可能性が広がった。英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。

 大島氏らはこれまでに、歯と歯を支える骨の間のコラーゲンが破壊されて起こる歯周炎について、歯肉にある「線維芽(せんいが)細胞」に要因があることを解明。今回の研究では、歯肉の線維芽細胞のうち、歯周炎でない通常の細胞と、コラーゲンを壊し歯周炎の原因になるとした細胞(原因細胞)との遺伝子の発現状況を詳細に解析、比較した。

 この結果、原因細胞では、通常の細胞には発現していた、骨をつくるために必要な遺伝子の一部が現れていないことが判明。比較した二つの細胞が決定的に違うことを遺伝子レベルで立証し、歯周炎の原因が歯肉線維芽細胞にあることが裏付けられた。

 さらに、この二つの細胞の違いを基に、歯周炎の原因となる細胞の検出方法を探った。福島医大の錫谷(すずたに)達夫医学部長の助言を受け、遺伝子を増幅して調べる「PCR法」が有効な手法であると結論付け、国際特許を申請した。

 大島氏は「将来的には、歯周炎の人を悪化する前に早い段階で見つける検査が可能になるのではないか」と話している。

 研究は大島氏を中心に奥羽大、福島医大、東大、日大、理研のほか、ドイツ、スウェーデンの大学などが共同で実施。細胞の解析は理研の「FANTOM(ファントム)5プロジェクト」で行った。国からの科研費のほか、ふくしま医療福祉機器開発事業費補助金も活用している。

民友セレクション