高野病院、東電と和解 原発事故後の経費増分、避難せず診療継続  

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 福島県広野町の高野病院を運営する医療法人社団養高会が、原発事故によって増大した経費などを東京電力に求めて原子力損害賠償紛争解決センターに裁判外紛争解決手続き(ADR)による和解仲介を申し立て、東電が約6400万円を支払うことで和解が成立したことが23日、関係者への取材で分かった。

 同病院は原発事故後、双葉郡内の病院で唯一避難せずに診療を続けてきたが、原発事故前はなかった期末手当の支払いなどで経費が増したという。原発事故に伴い増大した経費に対し、賠償を支払う内容で和解が成立したのは郡内の病院では初めてとみられる。

 私立の同病院は福島第1原発から約22キロの場所に位置し、精神科や内科などがある。

 原発事故後、町は政府の緊急時避難準備区域に指定されたが、入院患者がいたほか、地域に住民が残っていたため、診療を続けた。経費の増大分は、期末手当のほか、自宅から避難した病院職員に家賃手当の支払いなどで、看護師ら病院職員の確保と離職防止に必要だったとしている。

 同法人は昨年4月に和解仲介を申し立てた。同センターが今年7月、病院側の主張をほぼ認め、東電に支払い義務があると認める和解案を提示。東電は一部を除いて拒否する回答をしたが、今月20日、和解に応じると回答した。

 同法人は24日、県庁で記者会見し、和解成立について説明する。