子ども守る!新たな拠点 白河・カケコミ、民家改装し活動開始

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学習指導ボランティアの高校生と一緒に勉強する子どもたち

 「子どもたちの未来を守るため、世代を超えて安心できる場所を提供したい」。白河市で日常生活が不安定な子どもの支援に取り組む、精神保健福祉士の鴻巣(こうのす)麻里香さん(37)が代表を務める非営利任意団体「KAKE COMI(カケコミ)」は、同市の民家を改装し、新拠点「たべまな」として活動を始めた。従来取り組んできた食事や学習支援のボランティアを充実させ、貧困や居場所に悩む子どもをサポートする。

 「勉強を教えて」「ゲーム貸してよ」。たべまな活動の日、室内には子どもの元気な声が響く。鴻巣さんは「子どもはもちろん、心に不安を持つ人、家庭に問題を抱え悩んでいる親子が集える場所をつくりたかった」と話す。

 埼玉県出身の鴻巣さんは震災直後、「被災地の人を助けたい」と本県で活動を始めた。オランダ人の母と日本人の父を持ち、見た目が人と違うことから孤独などを感じた自身の経験も踏まえ、貧困や家庭に居場所のない子どもの「力になりたい」との思いが強まったという。

 ソーシャルワーカーなどとして働きながら、昨秋にカケコミを立ち上げ、子どもに食事を無償で提供したり勉強を教えたりするボランティア活動を開始。活動に協力してくれる飲食店を会場に「子ども食堂」として食事を提供してきたが、活動拡充のため、自己資金とインターネット上で募った資金で準備を進めた。

 約10畳の部屋二つと台所を備える民家を借り、間接照明を取り入れるなど、子どもの心を落ち着かせる、温かみのある空間に改修。10月から毎週月曜日に開所し、10~15人の子どもが訪れる。勉強をしたり遊んだりし、学習指導の高校生ボランティアらと一緒に夕飯を食べて楽しい時間を過ごしている。

 生活保護を受給している白河市の女性(32)は、注意欠陥多動性障害がある長男(9)と共に同施設を利用する。「家庭環境を相談できる場所が少ない」と感じているが、同施設に来ることで「いろいろな世代と交流でき、孤独をあまり感じない。大変な日常の中で息をつける場所が見つかった」と話す。同施設は居場所を求める家族のよりどころにもなっている。

 今後は助成金や、カンパなどを運営資金に子どもたちの支援を行う。「本当は活動する日が少ないことが理想」としながらも、「多くの人に気軽に利用してほしい」と鴻巣さん。どんなときも、困っている子どもや家族の力になるつもりだ。