農林業賠償方針...現状踏まえた見直しを 東京電力は再検討示唆

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 東京電力福島第1原発事故による来年1月以降の農林業の営業損害の賠償を巡り、県原子力損害対策協議会(会長・内堀雅雄知事)は15日、東電に対し、東電が9月に示した賠償素案について「農業者の納得が得られる内容ではない」として見直しを求めた。東電の広瀬直己社長は「意見を受け止め、スピーディーに検討を進めたい」と再検討を示唆したが、見直しの方向性や新たな案の提示時期などには言及しなかった。

 要望は鈴木正晃副知事や県内JAの代表者らが上京して実施。鈴木副知事は「損害がある限り賠償を継続すると明言を。避難区域内では、営農再開には相当の期間が必要。各方面でも風評被害は根強く残っており、現状を踏まえた見直しを求める」と訴えた。賠償素案の提示が東電から一方的になされた経緯についても「物事の決め方についても納得できるように」と苦言を呈した。

 要望後に取材に応じた大橋信夫JA福島五連会長は「22日の(JAグループ東京電力原発事故農畜産物損害賠償対策県協議会)総会までに答えを出していただきたい」と語った。しかし、東電の石崎芳行福島復興本社代表は「会議があると正式に聞いていない。その時点でお答えできる内容をお答えするしかない」と述べた。要望は各政党や経産省などにも実施した。

 東電が示した賠償素案は、原発事故による損失(年間逸失利益)の2年分を一括賠償し、その後は個別対応する内容。県内の農林関係団体からは「賠償打ち切りだ」との批判が高まっている。