不正受給5億7770万円 南相馬進出のルキオ、福島県が刑事告訴へ

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 南相馬市に工場を新設した製造会社が県の企業立地補助金を不正受給した問題で、県は18日、不正受給が判明したのはプリンター製造・販売のルキオ(東京都、古谷庄悟社長)で、不正な受給額は5億7770万円に上ると発表した。

 県は同日、同社に補助金の返還を求めた。県の調査で、同社が取引業者に請求額を水増しさせたうその請求書などを使い補助額を不当に増やしたとみられ、県は同社を詐欺容疑で刑事告訴する方針。

 県が東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被災地の産業振興や新規雇用の創出などを目的に創設した「ふくしま産業復興企業立地補助金」の不正受給が発覚したのは初めて。

 県によると、同社は同市原町区に東北工場を建設し2014(平成26)年3月に操業。同補助金から設備投資費などとして補助金10億7950万円の交付を受ける際、取引業者に請求額を水増しするよう依頼し、工場整備にかかる費用を水増しして計画書を提出。実際にかかった費用より5億7770万円多く補助を受けた。

 県は、工場完成後に計画書通りに工場整備が行われているか現地調査したが、不正を見抜けなかった。14年12月に不正受給の情報が寄せられ、県が同社や取引業者への聞き取りなどをしていた。県はこれまでの交付事業者についても適正かどうか全件調査を行う。

 同社は南相馬市の企業立地助成金5000万円も受け取っており、市も企業立地促進条例に基づき返還を命じた。

 福島民友新聞社の取材に対し、ルキオの事業推進室長は「県や南相馬市からの補助金返還の求めに応じる方向で対応していく。地元を裏切るようなことをしてしまった。南相馬での操業を続けていく方向で進めていく」と述べた。