安全確保へ「市町村」奔走 防災メールやラジオ活用し対応

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地震や津波の情報収集に当たるいわき市の危機管理課の職員ら=22日午前6時50分ごろ、いわき市役所

 マグニチュード(M)7.4を観測し、津波警報が出た22日の地震で沿岸部の自治体は、東日本大震災の教訓を生かし、住民の安全確保に当たった。

 いわき市は震災の教訓をハード、ソフト両面に生かしてきた。住民への情報伝達については、防災行政無線や車両での広報に加え、住民に災害情報を素早く知らせる防災メールを導入。ラジオの緊急割り込み放送、市ホームページやフェイスブックなども活用して充実。これらが機能し、住民の迅速な避難につながった。

 一方、住民が避難のため動きだした時間帯は、双葉郡での復旧・復興関連作業に向かう車両による交通渋滞と重なったため、移動に時間がかかった地区もあり、市の担当者は「車両での避難には課題もあった」と述べた。

 南相馬市は、地震の発生を受けて防災無線や防災メールで津波警報による避難を呼び掛けるとともに市内に避難所を開設し、住民の受け入れ態勢を整えた。市の担当者は「防災無線や防災メールで広報に取り組むとともに、避難所を早期に開設したことは東日本大震災の経験が生かされたのではないか」と分析する。

 相馬市は地震の発生直後から防災行政無線で市民に繰り返し避難を呼び掛けた。午前8時20分から計3回の対策会議を開き、情報の収集と対応に当たった。

 広野町は、津波警報の発令から約5分後に防災行政無線で沿岸部の住民に避難を呼び掛けた。地震の約20分後には避難指示を出した。町内では県原子力防災訓練に合わせ、1カ月前に津波を想定した避難訓練が行われたばかり。初動対応に混乱はなかった。

 楢葉町は、地震の約20分後に防災行政無線を通して沿岸部の住民に避難を求めた。希望者に配っているタブレット端末でも避難情報を流した。町コミュニティセンターと楢葉まなび館に避難所を開設した。

 準備宿泊が行われている富岡町では、町が申込者一人一人に連絡し安否を確認した。準備宿泊には22日現在で108世帯221人が登録し、同日は145人が宿泊を申し込んでいたが、連絡を取って実際に宿泊したのは22人で、町の担当者は「実際に宿泊した人は申込者の一部なので、把握するのが難しい」と漏らした。

 浪江町では、準備宿泊に約300人が登録しており、町が広報車両で高台への避難を呼び掛けた。