「実践型教育」導入へ 福島大・食農学類、生産から消費まで学ぶ

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 福島大は25日、2019(平成31)年春に福島市の金谷川キャンパスに開設を予定している食農学類(仮称)の基本構想を発表した。農業の生産面だけでなく、加工、流通、消費までを扱う農学教育を掲げ、風評対策や日本酒・ワイン醸造、発酵食品の地産地消など県内各地域の課題の解決に取り組みながら学ぶ「農学実践型教育」を導入する。

 基本構想によると入学定員は100人(4学年で400人)、専任教員38人程度。食品科学領域では発酵・醸造分野を中心に据え、作物・栽培学領域では有機農業を専門的に扱う。2年生の後期から始まる実践型教育では、ワインなら郡山市や川内村を訪れ、風土に合った品種を考えたりブランド化を図るなど地域課題に取り組む。

 卒業後の進路は食品関連企業や農業法人が想定され、「県内で自前で人材育成してほしい」との声が上がっている農業高校教員も養成したい考えだ。

 キャンパス内に学類棟を建設するほか、新入生全員が実習に取り組む農場をキャンパス近くに整備する。食農学類の施設建設費用を巡っては、福島市など県北・相馬地方の自治体、商工団体でつくる「期成同盟会」が支援を表明している。

 同大によると、国立大で「農」という言葉が付いた新学部が設置されるのは38年ぶり。中井勝己学長は同大で同日開いた記者会見で、「18歳人口が減少する中、新たな学類の設置は挑戦的なことだが、地域社会に貢献することが重要と考えた」と語った。設置準備室副室長の小山良太経済経営学類教授は「領域横断的な教育など、新しくつくる組織だからこそ実現できることがある」と既存の農学部にはない強みを語った。