ふたば未来高生、農業復興に挑む 生産から商品開発・販売へ

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 高校生の力で農産物の地産地消の復活と風評払拭(ふっしょく)に取り組もうと、ふたば未来学園高2年の佐藤勇樹さん(17)=富岡町出身=は、学生団体「FMふたばプロジェクト」を発足させた。1、2年生7人が農作物を育て、商品開発と販売も手掛けたい考えだ。来夏から来秋にかけて、収穫した農作物の対面販売と浜通りの郷土料理を振る舞うイベント「ふるさとマーケット」の開催を目指す。

 団体名のFMは、生産者が消費者と顔を合わせ、農作物を売る「ファーマーズマーケット」の頭文字。佐藤さんが27日に広野町で開かれた国際フォーラムで活動計画を発表した。

 7~8月、友人と米国を旅した経験が佐藤さんを変えた。ファーマーズマーケットを訪れ、原発事故前まで古里富岡で農作業に汗を流し、おいしい野菜を食べさせてくれた祖父母との思い出が胸に込み上げた。

 「地域の人が地場産の野菜を食べないのはもったいない。農家と消費者が直接交流すれば、取れたての野菜のおいしさや安全性が伝わるのでは」。帰国後、所属していた野球部を退部した。佐藤さん一人で始めた活動だったが、思いに賛同した仲間が増えていった。

 学校がある広野町で畑を借り、10月からホウレンソウやダイコン、タマネギ、キャベツなど7品目の栽培に乗り出した。苦労ばかりだが、生徒だけで全ての作業を進める。農業の楽しさと大変さを肌で感じ、農家の心を知りたいからだ。

 「食には人と人をつなぐ力があり、原発事故後のイメージを変えられる」と信じる。ふるさとマーケットには浜通りの市町村に参加を呼び掛け、食から地域を知ってもらう場にすることが目標だ。計画通りに進むかは分からない。それでも佐藤さんは果敢に挑むつもりだ。「地域の復興に参加するのに『高校生だから早い』ということはない。小さくても、高校生だからこそできることに挑戦すべきだ」