地域との接点...孤立化防ぐ 貧困家庭「子どもの居場所づくりを」

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子どもの貧困の実態と支援をテーマに意見を交わす(左2人目から)湯浅教授、江川理事長、佐藤次長=1日午後、郡山市・郡山市中央公民館

 6人に1人の子どもが貧困状態にあるとされる国内の現状を知り、県内で貧困解消への機運を高めるため、県は1日、郡山市で「『子どもの貧困』を知る講演会」を開いた。貧困問題を研究する湯浅誠氏(法政大現代福祉学部教授)は基調講演で「地域住民との関わりが子どもを救うセーフティーネット(安全網)になる」と強調。県内の支援者らとの討論では、子どもの居場所をつくり、地域全体で貧困家庭を支える仕組みづくりが重要との見解で一致した。

 講演会は「子どもの貧困の実態と未来を照らす支援」をテーマに開催。貧困の実情について湯浅氏は「見えにくいのが課題。お金だけでなく友人や地域からの孤立も問題だ」と指摘。「親ができないなら、周りで支えることが必要」とし「交流できる子どもの居場所づくりが大切だ」と述べた。

 湯浅氏との意見交換で、県内で貧困家庭の支援に携わる佐藤早苗氏(県中児童相談所次長)と江川和弥氏(NPO法人寺子屋方丈舎理事長)が貧困解消に向けた解決策を提案。佐藤氏は「貧困も虐待も、複雑な問題が絡み合っている。(貧困家庭への)声掛けをしてほしい。救われる子どもが増える」と訴えた。

 江川氏は「(支援に対する)民間の役割は一般の人の出番をつくり、行政と一緒に仕組みをつくること。お金がなくても地域で持続する仕組みづくりを模索していきたい」と語った。

 講演会は、県が取り組む「こどもの貧困対策ネットワーク推進事業」の第1弾で、市町村職員や教育・福祉関係者ら約350人が来場。県は今後、貧困家庭の子ども支援に携わるNPO法人や自治体などによるフォーラムやワークショップも開くなど、対策を急ぐ。