ポリエステル培地で「園芸農業」 福島県内初、生産体制確立へ

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衣服の切れ端などを利用したポリエステル培地

 古着などをリサイクルして作られ、スポンジのような手触りの「ポリエステル培地」を使い園芸農業に取り組むため、川俣町で「ポリエステル培地活用推進組合」が5日までに、発足した。組合員は11人。町によると、ポリエステル培地に特化した組合発足は県内初という。

 ポリエステル培地を活用した園芸農業は、土を使わずに液肥で作物を栽培する。土壌汚染とは無縁で風評の影響を受けにくい。加えて、肥料の調整など育成をコントロールしやすく、連作障害も起きにくいなどの利点がある。

 同町で復興支援活動を続けている近畿大(大阪府)がポリエステル培地を使った園芸農業を紹介。同町内で花卉(かき)の実証栽培を続けており、組合発足のきっかけとなった。

 本年度の事業は、国の福島再生加速化交付金事業の採択に向けた関係機関への要望活動だ。採択されれば交付金を活用しビニールハウスを合計1ヘクタール建設する予定。

 主要作物はハート形の花である「アンスリウム」。結婚式やバレンタインデーで需要が高い花。アンスリウム以外の作物の栽培も検討しており、ミニトマトやジネンジョなどが候補に挙がっている。

 東京電力福島第1原発事故で同町山木屋地区が避難区域となり影響を受けた町の農業復興を目指す、組合長の鴫原秀雄さん(72)は「ポリエステル培地で作物を栽培すれば風評の心配もない。生産体制を確立したい」と期待する。