調査ロボ「回収断念」...炉心直下に到達できず 第1原発2号機

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 東京電力は16日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器内を本格調査しようと投入したサソリ型の自走式ロボットが、圧力容器直下の作業用足場に到達できなかったと発表した。期待された溶け落ちた核燃料(デブリ)を撮影することはできなかった。東電は、1月下旬からの事前調査などで得られた映像や放射線量などをデブリ取り出し方針の検討に反映させ、予定通り今年夏に大まかな方針を決定する考え。

 東電によると、ロボットは前後にカメラがあり撮影角度を変えることが可能で、線量計と温度計が搭載されている。午前7時50分ごろ、圧力容器直下につながる機器交換用レールの上に投入され、レールに残る堆積物の上を走行していたが走行用ベルトが動かなくなり、レールの端にたどり着けず、作業用足場に乗り移れなかった。

 レール上の堆積物が走行用ベルト付近に入り込み、片方のベルトが動かなくなったとみられる。ロボットに接続された遠隔操作用のケーブルを巻き上げて引っ張るなどしたが動かず、調査継続は困難と判断。午後3時すぎにケーブルを切断し、回収しないまま格納容器内に放置した。

 圧力容器直下への入り口から約3メートル手前の空間放射線量は毎時210シーベルト、温度は16.5度だった。東電は「放射線量や温度など貴重な情報は得られた。回収しない選択肢も当初から検討しており、失敗とは考えていない」としている。また、放射性物質の外部漏えいがなく一連の調査が実施できたことを評価した。

 ロボットは、国際廃炉研究開発機構(IRID)と東芝が開発。調査は2015年夏の開始を目指していたが、格納容器の貫通部の除染などに時間がかかっていた。

 2号機では、1月下旬から、パイプに取り付けたカメラやサソリ型ロボットとは別の堆積物除去用ロボットを投入して内部を撮影。作業用足場に、デブリの熱でできたとみられる1メートル四方の穴など複数の脱落箇所が見つかり、広範囲に堆積物がこびりついていた。機器交換用レール上で最大毎時650シーベルトの空間線量が推定されていた。