『ダカール』8連覇貢献 チームメカニック・吾妻広之さんに聞く

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吾妻さんが整備に当たったトラック「日野レンジャー」

 南米3カ国で1月に行われた「ダカールラリー2017」のトラック部門で、福島日野自動車整備課主査の吾妻広之さん(31)=郡山市=が参加した「日野チームスガワラ」が中型トラック相当の排気量10リットル未満クラス8連覇を成し遂げた。吾妻さんはメカニックとして同社から初めて出場。連覇をはじめ、26回連続の完走と同部門着順総合8位に貢献した。

 大会はパラグアイ、ボリビア、アルゼンチンを舞台に世界各国の車が砂漠や荒野、高地など約8000キロに及ぶ道なき道を2週間にわたり争う「世界一過酷なラリー」として知られる。現地で活躍した吾妻さんに、大会の様子などを聞いた。

 夜通し作業、気温差克服

 ―目標としていたチームのクラス8連覇などに貢献した。ラリーに参加した感想は。
 「プレッシャーが強かっただけに、ほっとした。結果は閉会セレモニーに向かう車内で知った。疲れ果てて寝ていたが、無線で知らせが届いた瞬間、眠気が吹っ飛び、メンバーで喜びを分かち合った」

 ―大雨に見舞われる困難もあった。
 「整備をするキャンプ地には屋根がなく、雨具を着て作業することも多かった。オイル交換などぬれてはいけない整備もあり、空の様子を見ながらチームで作業内容を話し合い、できることから始めた」

 ―その日の走行で傷んだ部位の修理や消耗品の交換など、翌日の走行に備え連日夜を徹して作業した。
 「1日の走行を終え、整備を始めるのが午後11時ごろで、午前3、4時ごろまでかかった。特に、後半戦に備えた整備は午前8時から15時間にわたり、トラブルがないようタイヤ周りのばねやオイル交換など完走のため万全の体制を整えた」

 ―現地の様子は。
 「気温40度を超えたと思いきや、標高4000メートル以上の高地に行くと逆に寒く、気温差が激しい。高地の雲の近さやどこまでも広がる地平線が印象的だった。また、沿道から手を振ってもらったり、給油中に地元住民から写真撮影を求められるなどうれしかった。開催地の熱狂を感じた」

 ―今後の取り組みは。
 「ダカールラリーの知名度がまだ低いように思う。経験を生かして広報活動をしていきたい。また、再び福島日野から出場できるよう、後輩の育成にも力を入れたい」