広野町が医療機関に助成 高野病院など、急患や休診日対応で

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 広野町は新年度、町内の高野病院と馬場医院に対し救急患者を受け入れたり、休診日に診療したりした際などに費用を助成する方針を固めた。高野病院で一時、常勤医が不在となった問題を踏まえ、町独自の支援制度を通して医療機関の負担を軽減し、勤務医の確保と医療体制の安定化につなげる。町によると、民間の医療機関を市町村が支援するのは県内初の試み。

 町が23日、町議会全員協議会で方針を示した。救急対応では、診療時間内に救急車を受け入れた際は1件当たり1万円、時間外に急患や救急車を受け入れた場合には同2万円を助成。深夜(午前0時~6時)には1件当たり1万円を上乗せし、同3万円とする。

 土、日曜日と祝日の診療に対しては1日8万円を助成。非常勤医の確保費などに充ててもらうのが狙い。休日や救急に応じた体制を整えるため、医療機関が新たな資産を取得した場合は固定資産税を減免する。

 一方、町内で働く医師や看護師など医療従事者の住居確保に向けては、町内の賃貸アパートなどに入居した人に月額1万円の家賃を補助する。町営住宅への入居も優先する。

 町は事業費を1920万円と試算。地域医療費の充実に向けたインターネット上の寄付金を活用する。当面は2020年度まで続ける方向だ。

 広野町では仮設住宅と民間借り上げ住宅の無償提供が3月末で終わり、8割以上の住民が町に帰還する見通しだ。しかし、医療環境に関しては住民の不安が根強く、町は環境の向上に重点的に取り組む考えだ。遠藤智町長は協議会終了後、報道陣に対し「住民が安心して生活できる医療体制を構築していく」と述べた。