「こどもと震災復興」シンポ記録誌完成 原発事故後の取り組み報告

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 相馬市で開催された「"こどもと震災復興"国際シンポジウム2016~相馬地方の5年のあゆみ」の記録誌が完成した。東京電力福島第1原発事故から5年にわたる放射線防御の取り組みが、約140ページの冊子に凝縮されている。

 同シンポジウムは相馬地方市町村会の主催、世界保健機関(WHO)の共催、福島民友新聞社などの後援で昨年5月に開催された。

 「こどもと震災復興」「放射線の健康影響」「震災・原発事故の社会的影響」などをテーマに、医師や有識者が研究の成果を報告、本県の現状を世界に発信した。

 具体的には〈1〉原発事故後の相馬、南相馬両市でがんによる死者は増えていない〈2〉南相馬市の子どもの内部被ばく線量は事故後、一貫して低い―など。一方で、避難生活に伴う運動機能の低下など、原発事故以外の災害でも起こり得る課題も提示された。

 記録誌はシンポジウムの実行委員会が3千部発行し、相馬地方の公共施設や支援を受けた県内外の自治体、関係者などに配布。今後、英語版も千部作製する。

◆相馬で披露会

 24日に相馬市の音屋ホールで記録誌の披露会が開かれた。

 相馬地方市町村会長の立谷秀清相馬市長は「震災から10年のタイミングでもシンポジウムを開きたい。世界の指針となる知識と蓄積を発信していく」と話した。相馬中央病院の医師で実行委員長の越智小枝さんが関係者へ謝辞を述べた。

 問い合わせは相馬地方市町村会内の実行委員会事務局(電話0244・35・4021)へ。