「たまりせんべい」伝統を守る 喜多方・江川米菓店が工場新設

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伝統の名産品を守り続ける(左から)3代目の江川さん、4代目の五十嵐さん、5代目の村井さん

 120年以上の伝統を誇る「喜多方たまりせんべい」の老舗製造元・江川米菓店(喜多方市)は、同市岩月町に工場を新設した。新規設備で大量生産を実現、食品衛生面も改善を図った。東京都内には営業部をつくり、首都圏などでの販路拡大を目指す。新工場完成に合わせ5代目に就いた村井法子さん(38)は「伝統の味を守りながら、女性の視点で商品開発するなど福島ブランドとして売り出していきたい」と意欲を見せる。

 1892(明治25)年創業。工場の老朽化に伴い、県中小企業団体中央会の補助金などを活用し、新工場を建設。面積は旧工場の約5倍。現行5人の人員で従来の最大3倍(年間100万枚)の大量生産が可能という。ガス専用方式の運行焼機を導入、不良品率は5%から1%に減少する。これまで通り、せんべい生地には添加物を使用せず、会津産米を100%使う。

 3代目の江川治三郎さん(84)、4代目の五十嵐利光さん(69)は「『喜多方たまりせんべい』を守ってほしい。首都圏での取引も増えればうれしい」と期待する。新工場長にも女性が就き、伝統を守りつつ、女性の視点を取り入れた商品開発に力を入れていく。村井さんは「パッケージも含め、斬新な商品を作っていきたい」と張り切る。

 工場棟内の事務所では商品を直売している。工場見学も可能。