福島県内の中学校で「卒業式」 南相馬・小高は6年ぶり本校舎

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在校生らに見送られて式場を出る小高中の卒業生=13日午後、南相馬市小高区

 県内の公立中学校220校で13日、卒業式が行われ、1万7979人(前年度比297人減)が門出した。

 東京電力福島第1原発事故による避難指示で南相馬市鹿島区の仮設校舎で授業をしてきた小高中は、同市小高区の本校舎で6年ぶりに式を行った。生徒36人が臨み、一度も学ぶ機会がなかった憧れの校舎に別れを告げた。

 県教委によると本年度で休校、統合するのは小白井、檜沢、玉野の3校。

 海老沢さん「私の学校ここ」

 「3年生36人は小高の地に戻り、ここから未来に向かって走りだす」。小高中3年の海老沢七虹さんは答辞で卒業生の思いを力強く代弁した。

 原発事故で本校舎のある南相馬市小高区が避難区域となり、3年生は同市鹿島区に移された仮設校舎で授業を受けてきた。昨年11月に、入学以来初めて本校舎を訪れた生徒たち。3年間の中学校生活を送ってきた仮設校舎ではなく、本校舎での卒業式を選んだ。

 後輩や恩師、保護者からの祝福に加え、復興を願い駆け付けた早大応援部の部員からエールを受けた。海老沢さんは「私の学校はここ小高の中学校。小高で卒業式ができたことが本当にうれしい」と明かした。

 4月からは小高工と小高商の両高が統合して誕生する小高産業技術高の流通ビジネス科に進学する。「将来の進路はまだ考えていない。だけど、小高のために、何かしたい」。強いまなざしで未来を見据えた。