「国に法的責任」重い断罪も...賠償容認は一部 原発事故集団訴訟

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 原発事故の責任は東電と国にあると初めて認めた17日の前橋地裁判決。東電だけでなく、国の法的責任を明確に認めた判断に、原告は「希望が見えた」と喜んだが、原告の半数は賠償が認められず、「避難生活の苦しみが分かってもらえてない」と嘆きも漏れた。

 「被告らは連帯して各原告に対し、一覧表記載の金員を支払え」。法廷で主文が静かに読み上げられた。傍聴席を埋めた原告らに具体的な内容は分からなくても、"勝訴"は伝わった。前橋地裁の外には「責任認める 一部勝訴」の垂れ幕が掲げられ、集まった関係者は歓喜に沸いた。

 判決後の報告集会で、鈴木克昌弁護団長は「東電と国の責任を同等に認めた大変重要な判断」と評価。原告の一人でいわき市から前橋市に避難する女性(60)も「誇れる内容。希望が見えた」と喜んだ。

 ただ、原告の約半数の賠償は認められず、賠償が認められた原告も半数以上が30万円以下だった。弁護団は「古里を追われて避難せざるを得なかった苦しみ、悲しみの慰謝料としては不十分な額で不満が残る。これで精神的苦痛が適切に評価されたかは疑問」と指摘。南相馬市原町区から館林市に避難する原告の女性(61)は「私たちの気持ちは結果的に伝わらなかったというのが本音。普通の生活を望んでいたのに、それもかなわない」と声を震わせた。