小高PRアニメ完成「元気与えるきっかけに」 南相馬の若い力結集

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生徒と制作についてトークする浅尾社長(左)=南相馬市小高区

 今春に統合し小高産業技術高になる小高商高と小高工高(南相馬市小高区)の生徒有志が福島ガイナックス(三春町)と連携して制作した小高の魅力をPRするアニメの完成披露試写会が19日、同市小高区で開かれた。来場した市民は若い力が結集して作り上げたアニメを通し、復興への活力を得た。制作に携わった生徒は「地域活性化につながればうれしい」と声を弾ませた。

 アニメは両校の1、2年生が昨年7月から制作に取り組んだ。同市原町区の仮設校舎や福島ガイナックスなどでワークショップが開かれ、生徒は福島ガイナックスの浅尾芳宣社長の指導の下、企画、脚本のほか、せりふを録音する「アフレコ」などに挑んだ。

 監督を務めた小高商高情報ビジネス科2年の遠藤早也乃(さやの)さん(17)は「小高は震災や原発事故の影響で大変な場所だと思われているけれど、取材などで実際に歩いてみて、強い人が多いなと感じた。アニメが見た人に元気を与えるきっかけになれば」と願う。

 アニメは試写会前日の18日に完成した。約6分間の作品で、タイトルは「Our trajectory~きらめく未来へ~」。父親の転勤で小高区に戻ってきた小高産業技術高の女子生徒結(ゆい)が故郷小高の魅力を再発見し「放課後カフェプロジェクト」を設立、カフェを開き成長していく姿を描いた。trajectoryは「軌跡」という意味で、結の成長の様子をタイトルに込めた。

 試写会には地元住民ら約100人が訪れ、初公開された作品を観賞した。元小高商高職員で現在、同市原町区に避難する大倉美智子さん(80)は「作品からはとても力をもらった。4月からは高校生だけでなく、小、中学生も戻ってくる。5月以降に小高区に戻る予定なので、若い人が戻ってくることが今から楽しみ」と話す。

 浅尾社長は「有志で取り組んできたが、最後までやり抜いてくれた。ここまで一緒にできて良かった」と生徒たちの頑張りをたたえた。

 アニメは、避難指示が解除された小高の復興アピールを目的に制作した。作品は今後、小高産業技術高で活用法を検討していく。