宅急便でアジアに県産品を 福島県とヤマト、ANAが連携協定

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
県産農林水産物の海外販路拡大へ連携協定を結んだ(左2人目から)長尾社長、内堀知事、岡田社長

 県産農林水産物の海外販路拡大に向け、県と宅配便最大手ヤマト運輸、全日空グループのANA総合研究所は21日、連携協定を結んだ。アジアの高級志向の消費者に新鮮な県産品を直送するため、日本とアジアの主要都市を結ぶ貨物便と、小口貨物をきめ細かく輸送する二つの物流網を合わせた両社のサービス「国際クール宅急便」を活用する。

 両社との連携協定は東北で3県目。物流網の構築だけでなく、両社のネットワークを生かした商談会の開催や海外バイヤーを招いての県内事業者とのマッチング、輸出時に必要な書類の作成支援などで新たな販路を創出する。

 ANA総研によると、県内で集荷した県産品を仙台国際空港に集約、伊丹空港を経由して沖縄県の那覇空港にあるANAの物流拠点「沖縄貨物ハブ」から貨物専用機で輸送するのが、バンコクやシンガポールなどへの最短経路となる。沖縄貨物ハブでは、深夜の積み込み、税関検査に対応できる。これにより、夕方までに集荷された県産品が、翌朝アジアの主要都市に届けられるという。鮮度の保持には、冷蔵管理に優れた専用コンテナを使う。

 通常、農林水産物の輸出で利益を出すには物流コストを低減させるため、大口での取引が欠かせない。しかし、イチゴやサクランボなど高値で取引される県産品は、小口でも利益を出せる可能性がある。

 締結式は21日、県庁で行われた。署名を交わした内堀雅雄知事は「輸出にチャレンジする事業者の支援をさらに充実し、販売先の裾野を広げたい」、ヤマト運輸の長尾裕社長は「連携強化による農産品の販路拡大が復興の一助となるようしっかり取り組みたい」、ANA総研の岡田晃社長は「福島ブランドが世界に羽ばたき、地域活性化につながることを期待している」とそれぞれ抱負を述べた。

 【主な連携内容】
・海外市場の情報収集や県産農林水産物などのPR協力
・海外販路拡大に向けた商談会の開催
・海外バイヤーを招いた県内事業者とのマッチング
・輸出支援セミナーの開催
・アジア圏への物流網の構築と活用
・輸出時に必要な書類作成の支援