宅地4年連続上昇 福島県内公示地価「復興需要ピークは過ぎる」

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 国土交通省が21日に発表した1月1日時点の公示地価によると、住宅地の県平均上昇率は2.1%で4年連続の上昇となった。全国最高だった前年を0.8ポイント下回り順位は3位に後退したが、継続調査地点の約3分の2で上昇するなど高水準を維持した。県は「原発事故に伴う被災者の移転需要はピークを過ぎたが、依然、潤沢な復興関連資金が滞留し、土地取引・住宅着工は堅調」としている。

 住宅地の県内主要4市の上昇率は、いわき市4.3%(前年比2.4ポイント減)、福島市3.2%(同0.2ポイント減)、郡山市2.8%(同0.4ポイント減)、会津若松市1.0%(同0.2ポイント減)で全て前年を下回った。

 今回、上昇率の県内最高地点はいわき市四倉地区の10.1%で全国7位。

 評価に当たった県不動産鑑定士協会の佐藤栄一副会長は「復興需要や移転需要はピークを越え、かつて過熱した市場環境ではなくなりつつある」と分析。ただ「価格が下がっているわけではなく、高止まりしている印象。住宅取得を支援する政策も継続し、急速に市場が冷え込む状況にもない」とする。

 一方、2015年9月に避難指示が解除され、昨年から標準地に復活した楢葉町は1.1%の上昇。廃炉に携わる作業員の宿泊施設として建設会社などが用地を取得する動きがあり、佐藤副会長は上昇が続くとみている。

 住宅地、商、工業地を含む県全体の平均変動率は1.8%(前年比0.6ポイント減)で4年連続の上昇、上昇率は全国4位(前年2位)だった。商業地は0.8%(前年比0.1ポイント減)と3年連続で上昇、工業地は1.5%(同0.5ポイント減)で4年連続のプラスを維持した。

 標準地は435地点(前年比17地点増)で、上昇274地点(同11地点増)、横ばい57地点(同5地点減)、下落84地点(同18地点増)だった。