高校生自殺「いじめ要因」 学校も不適切な対応、福島県第三者委

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 会津地方の県立高校で2015(平成27)年9月、女子生徒(当時2年)が自殺した問題で、県の第三者委員会(委員長・神山敬章いわき明星大教授)は28日、部活動で受けたいじめと自殺との因果関係を認めた上で、学校の不適切な対応も一因だったとする調査報告書をまとめ、県に答申した。県教委はこの日記者会見を行わなかったが、近く行う会見で今後の対応を説明するとしている。

 県の第三者委による報告書では、女子生徒が所属する文化系の部活動で先輩部員があいさつを無視したり女子生徒だけを乱暴な言葉で注意し、1人だけ廊下に出して練習から除外したことなどをいじめと認定。

 学校側は、担任がこうしたトラブルを認識し、校内の会議で議題に上ったものの、その後は部活の顧問に対応を任せきりにした。女子生徒が学校を休みがちになった際も、家庭訪問を通じた見守りなど組織的な対応を怠り、報告書は「学校の不適切な対応も自殺に追い込んだ大きな要因」と指摘した。

 「厳しい指摘」 県教委、重く受け止め

 女子生徒の自殺を巡っては、県教委の第三者委が昨年2月、いじめはあったとした上で、自殺との直接的な因果関係は認定できないとの報告書をまとめた。遺族が再調査を求め、県が学識経験者や弁護士ら8人による第三者委を新たに設置して調べていた。二つの第三者委が異なる見解を示したことについて県教委は「厳しい指摘として重く受け止める」(高校教育課)としている。県は今後、県内全ての公立小、中学校、高校に今回の報告書を配布するよう県教委に要請し、再発防止を図る。

 委員長の神山教授(教育社会学)は記者会見し「学校が指導を怠っていたと考えられる」と批判。神山氏によると、いじめの第三者委が、学校の対応が自殺につながったと明確に指摘するのは異例だという。