福島県教委調査に「医師」不在 女子高生自殺・いじめ調査受け

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 会津地方の県立高校の女子生徒(当時2年)の自殺を巡り、いじめや学校の不適切対応と自殺の因果関係を認定した県の第三者委の調査結果を受け、県教委の大沼博文教育次長らは29日、県庁で記者会見した。大沼次長は、いじめを認定した上で自殺との直接的な因果関係を認めなかった県教委の第三者委の調査について「医学的な分析が不十分だった」と認めた。

 県の第三者委には、条例に基づき構成員に医師が入っていた。さらに遺族の要望で県外の医師も臨時委員とし、医学的・心理学的視点を加えて再調査を実施。県教委の第三者委が行わなかった生徒の主治医への聞き取りなどを基に、部活内の対人関係がうつ状態の発症につながり、自殺を招いた可能性があると分析した。

 一方、県教委の第三者委の条例では委員構成について「教育、法律、心理、福祉などの専門的な知識を有する人」とされ、医師は入っていなかった。

 大沼次長は「遺族に対して生徒の心理的な影響や通院歴などを聞き取りし、一定の判断をした。ただ(県の第三者委は)精神医学的な視点などで詳細な分析だった。その部分が不十分だったというのは認めざるを得ない」と言及。調査の在り方について「今後、いじめに関する重大事態が発生して第三者委を組織した場合、医学的、心理学的な視点からの委員補充を検討しなければならない」との考えを示した。

 また、県の第三者委の調査報告書について大沼次長は「結果を重く受け止め、内容を受け入れる」と語り、同日、遺族に改めて謝罪したことを明らかにした。

 県教委は今後、報告書の内容を県内の教育関係者全員が共有できる方策を考え、再発防止を図るとしている。さらに、教職員同士がいじめに関して議論する場を設けたり、報告書と類似の状況がないか点検するなどの指示も検討していくとした。会見には阿部武彦高校教育課長も同席した。