経過観察後の「がん」含まれず  原発事故後の甲状腺検査診断

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 東京電力福島第1原発事故後に県と福島医大が実施している甲状腺検査で、甲状腺がんや「がんの疑いがある」として県と医大が報告している人数に、甲状腺検査の2次検査で経過観察となった後に甲状腺がんと診断されるケースは含まれていないことが30日、分かった。福島医大がホームページで明らかにした。

 県と福島医大は原発事故当時、18歳以下の県民全てを対象に甲状腺検査を実施。定期的に開かれる県民健康調査検討委員会の会合で、甲状腺がん、またはがんの疑いと診断された人数を報告している。昨年12月末の時点で、1巡目の先行検査と2巡目の本格検査を合わせてがんと診断されたのは145人、がんの疑いは39人となっている。

 福島医大の発表や県の説明によると、甲状腺検査の2次検査で経過観察となり、その後通常の保険診療を受けていた人が甲状腺がんと診断されて手術を受けたケースは、検討委に報告する「がん」「がん疑い」の人数には反映されないことになっているという。

 福島医大は甲状腺検査の2次検査の時点では「がん」「がんの疑い」と判断されなかった症例について「診療情報を詳細、網羅的に集めることは制度的にも倫理的にも困難」としている。また、甲状腺がんで治療を受けた県内の人の症例数については「県の『地域がん登録』で情報収集している」と説明した。