住民帰還...『復興の原動力』 3町村対象の準備宿泊1割程度

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役場機能が二本松市から戻る浪江町役場。運び込まれた段ボール箱が積まれていた=30日、浪江町役場本庁舎

 避難指示解除後、住民の帰還が復興の原動力となる。各町村も住民が古里に戻れるよう、準備を進める。ただ、帰還がどれだけ進むかは未知数だ。原発事故から既に6年。避難先での生活再建を選ぶ住民も目立つためだ。

 今春避難指示が解除される4町村では帰還に向けた準備宿泊が行われているが、登録者数は31日解除された3町村とも対象人口の1割程度にとどまる。川俣町山木屋で55世帯147人(29日現在)、飯舘村で172世帯384人(同)、浪江町で339世帯791人(16日現在)。これは川俣・山木屋では解除地域の対象人口の約13%に当たり、飯舘、浪江では1割に満たない。川俣町は解除後の住民帰還率を1~2割、飯舘村は2~3割と見込む。

 全町避難の自治体として2015(平成27)年9月に初めて避難指示が解除された楢葉町でも、今年3月時点の帰還率が11%。戻った住民のうち、50歳以上が80%超を占めるという状況だ。

 政府は11年4月、本県の11市町村に避難指示区域(警戒区域、計画的避難区域)を設定。13年8月の川俣町を最後に「避難指示解除準備区域」などへの区域再編を終えた。浪江、飯舘、川俣・山木屋、富岡の4町村の避難指示解除により、自治体単位で残っているのは第1原発が立地する大熊、双葉両町の解除となる。

 30日の記者会見で、菅義偉官房長官は今春の避難指示解除を「復興に向けての新たなスタート」と位置付け、「解除後も政府一体となって産業、なりわいの再建を進める。一人でも多くの人が帰還できるよう環境整備に取り組んでいきたい」とした。