『夜の森』に復興の光 福島・富岡、7年ぶり桜並木ライトアップ

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開花を前にライトアップされた夜の森の桜並木=1日、富岡町

 原発事故による避難指示が帰還困難区域を除いて解除された富岡町で1日、桜の名所として知られる夜の森地区の桜並木のライトアップが始まった。震災と原発事故後は休止されており、7年ぶりに再開された。

 富岡二中周辺やJR夜ノ森駅西側にある約150本の桜が電灯で照らされ、開花を待つ桜並木のシルエットが闇夜に浮かび上がった。枝の所々にほんのりとピンク色に染まったつぼみが見え始めており、今後の天候次第だが、10日前後には見ごろとなりそうだ。

 「見る人の心を引き付けてやまない桜もつぼみから始まる。これから復興を始める自分たちをつぼみに重ね合わせている」。ライトアップを企画したまちづくり会社で一般社団法人「とみおかプラス」の大和田剛代表理事は点灯式で、桜並木を前に思いを口にした。

 1月に結成された同法人は、最初の活動にライトアップの再開を選んだ。大和田代表理事は「もう一度、まちをつくり上げていくという開拓の精神のシンボルになる」と理由を語る。

 夜の森地区全体には約1500本の桜があり、特に「桜のトンネル」として多くの観光客や町民に愛されていた2・4キロの区間には約400本が植えられている。しかし、半分以上は帰還困難区域で立ち入りが制限されたままだ。

 「複雑な思いだが、一歩でも前に進み、活力あるまちを取り戻したい」。バリケードで桜並木が分断された中でもライトアップに踏み切った。ライトアップは16日まで。点灯時間は午後6時~8時。

◆ 宝泉寺シダレザクラ、8日ライトアップ

 富岡町の宝泉寺で8日、推定樹齢900年とされるシダレザクラのライトアップが行われる。町内で同日開かれる「復興の集い」に合わせた1日限定の企画。午後6時~8時の予定。