福島・富岡で路線バス再開 6年ぶり、公共交通復活祝う

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運行を6年ぶり再開した「いわき―富岡」間の路線バス=1日午前、富岡町・JR富岡駅前交通広場

 「復興のため路線バスを復活させたい」。3年以上に及んだ富岡町と新常磐交通(いわき市)の難交渉は実を結んだ。約6年ぶりに町内で路線バス2路線の運行が始まった1日、町は公共交通復活の喜びに包まれた。津波被災から再建されたJR富岡駅前交通広場から住民の帰還を待つ街中へ、関係者の思いを乗せたバスが走りだした。

 町に出された避難指示が帰還困難区域を除き解除されてから約8時間後。真新しいターミナルにバスが到着すると、式典に出席する関係者から拍手が起こった。

 町と新常磐交通は昨年10月、運行に向けた協定を結び、県や国の支援で運行が実現した。宮本皓一町長は式典で再開の経緯を振り返り「努力と汗の結晶」、高萩孝一常務は「富岡を拠点にバス路線を展開していく第一歩となる」と述べ、尾形淳一県生活環境部長、塚野芳美町議会議長らと共にテープカットして運行を祝った。

 路線の一つの「急行いわき―富岡線」はJRいわき駅から国道6号を通り、広野、楢葉両町役場などを経由、JR富岡駅までの約41.5キロを1時間10~25分でつなぐ。富岡町内までの運賃は1350円で、1日3往復運行する。

 残る一つの「富岡町内循環線」はJR富岡駅や町立とみおか診療所、複合商業施設「さくらモールとみおか」、町役場など17拠点を巡る。運賃は170円で、1日6回走る。いずれも日曜日と祝日は運休。

◆デマンドバスも開始

 町は1日、町民向け無料デマンドバスの運行を開始した。町が発行したパスがあれば、復興拠点などへの移動で楢葉タクシーのジャンボタクシーを利用できる。

 問い合わせは町産業振興課商工係(フリーダイヤル0120・33・6466)へ。