夜の森の桜並木に『笑顔』あふれる 富岡で「復興の集い2017」

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桜のトンネルとして知られる夜の森地区の桜並木の下で繰り広げられたよさこい踊り。町民の笑顔が広がった=8日、富岡町

 東京電力福島第1原発事故による避難指示が帰還困難区域を除き解除された富岡町で8日、町民の絆を強めようと町主催の「復興の集い2017」が開かれた。夜の森地区の桜並木は咲き始めだったが、町内や避難先から約1700人が集まり、久しぶりの再会と古里への帰還開始を喜ぶ人たちの笑顔であふれた。

 町は、帰還困難区域を含めて2.2キロに及ぶ桜並木のうち、避難指示が解除された0.3キロを7年ぶりに歩行者天国とした。本格的な復興への幕開けを告げるイベントとして、富岡二中周辺をメイン会場に、来場者の交流を深める多彩な取り組みを繰り広げた。帰町開始記念式典も行われ、出席者が古里再生への思いを確かめ合った。

 再会...思い出話に花

 富岡町の富岡二中をメイン会場に8日開かれた「復興の集い」。歩行者天国として開放された夜の森地区の桜並木の下でよさこい踊りなどが繰り広げられ、再会した知人同士が笑顔で言葉を交わす姿が見られた。

 「ごぶさた」「元気だった」。町民の心のよりどころであり、町のシンボルでもある桜並木が歩行者天国となった。昼すぎから来場者が詰め掛けるなど、避難指示解除後、初の一大イベントとなった。

 夜の森で生まれ育った主婦赤城静子さん(67)は「やっぱり桜はいいね」と頬を緩ませた。自宅をリフォームし、5月にも避難先のいわき市から町に戻る予定だ。「イベントを機に町の復興が進んでほしい」と願いを込めた。

 会場では、県立中高一貫校「ふたば未来学園高」の生徒が、自らの手で復活させた銘菓の焼きまんじゅう「大倉山」を振る舞った。町出身で3年の本多司さん(17)は「懐かしい」と感慨深げ。現在はいわき市に避難するが、「古里の魅力を改めて知ってもらえたらうれしい」と富岡への思いを語った。原発事故に伴い富岡町は広野町をメイン会場に復興の集いを開いてきたが、避難指示解除で地元での開催が実現、町再興への大きな一歩となった。