富岡で「デイサービス」再開 震災後初、高齢者の帰還を後押し

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開所を喜ぶ藤田さん(右)ら利用者

 東京電力福島第1原発事故で富岡町に出された避難指示が帰還困難区域を除いて解除されたことを受け、同町本町の通所介護事業所「舘山荘デイサービスセンターもとまち」は21日、6年ぶりに現地で業務を再開した。町内で介護施設が復活するのは初めて。

 町の委託でサポートセンターの機能を持ち、災害公営住宅入居者への見守り活動や交流サロン、介護相談も行う。帰還を望むのは当面、高齢者が中心になると見込まれるため、介護福祉サービスの向上により帰還促進が期待される。

 スタッフは7人。利用者の定員は15人で、震災前の半分にとどまる。運営する社会福祉法人伸生双葉会は火、金曜日に利用者を受け入れ、利用状況に応じて営業日を増やす方針だ。

 同事業所は原発事故の影響で2011(平成23)年11月から、避難先の大玉村にある仮設施設で業務を続けてきた。町内での再開に向け、震災で損壊した建物を修繕。交流と機能訓練のフロア、浴室を備え、利用者が快適に過ごせるようエアコンなどを取り付けるなどして改装した。

 現地で行われた開所式では、同法人の大原弘道理事長が「町の復興には医療福祉に加え、コミュニティーづくりが不可欠だ。帰還した町民が集い、気軽に利用できる場を提供したい」と述べ、宮本皓一町長らと共にテープカットした。

 1カ月前に同町本岡関ノ前の自宅に戻り、来所した藤田ヤス子さん(82)は避難先の郡山市でもデイサービスを利用していたが「友達がいなくて寂しかった。富岡での再開を楽しみにしていたので最高にうれしい」と満面に笑みを見せた。