第1原発廃炉へ「研究拠点」始動 国内外の研究者が英知結集

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開所した廃炉国際共同研究センターの国際共同研究棟

 東京電力福島第1原発の廃炉に向けた研究拠点として、日本原子力研究開発機構(JAEA)が富岡町役場西側の同町本岡字王塚地区に建設を進めてきた廃炉国際共同研究センターの付属施設「国際共同研究棟」が完成し、23日、現地で開所式が行われた。廃炉の加速化を目指し、国内外の大学や研究機関、民間の研究者が英知を結集するための司令塔の役割を担う。

 楢葉町の楢葉遠隔技術開発センター(モックアップ施設)や、大熊町に整備される大熊分析・研究センターを活用するための核の施設となり、浜通りの産業再生を後押しする福島・国際研究産業都市(イノベーションコースト)構想で重要拠点の一つに位置付けられる。

 JAEAは当初、約10人で運用を開始、年度内に約30人にする見込み。将来は研究者100~150人の駐在を見込む。溶け落ちた核燃料(デブリ)の分析や第1原発事故の仕組みの解明、遠隔操作技術をテーマに、廃炉に必要な研究開発や人材育成に取り組む。

 鉄骨2階建てで延べ床面積2115平方メートル。研究室や実験室、会議室を備える。総事業費は用地取得と建設を含めて約13億円で、全額国費が充てられた。

 JAEAの児玉敏雄理事長は報道陣に「現場近くで適時ニーズを吸い上げ、全世界の英知を集めることで迅速に解決していく。人材育成や情報発信の使命も果たす」と意義を強調した。

 式では児玉理事長、水落敏栄文部科学副大臣、内堀雅雄知事、杉山純一県議会議長、宮本皓一富岡町長らが開所を祝いテープカットした。出席者向けの内覧会も開かれた。