「被災者への冒涜だ」首長や住民、批判と怒り 今村復興相を更迭

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 「被災者への冒涜(ぼうとく)だ」「資質に欠ける」。今村雅弘復興相の「まだ東北の方だったから良かった」などとする発言と更迭を受け、避難指示が出された市町村の首長や住民からは批判と怒りの声が相次いだ。また、復興相更迭による復興の停滞を懸念する声もあった。

 今村復興相は、自主避難者の帰還を巡る発言で、4月上旬にも謝罪したばかり。浪江町の馬場有町長は「これまで何度も問題発言があった。現場に入る回数も前任者に比べて少なく、被災地の実情を理解していなかった」と指摘した。

 南相馬市の桜井勝延市長は「なぜ復興相からこのような発言が出るのか。震災で多くの人が亡くなり、崩壊しそうな地域もある中、この人たちへの冒涜だ」と批判。

 住民帰還へ環境整備を続けている楢葉町の松本幸英町長は「論外の発言だ」と切り捨てた上で「われわれは命懸けで復旧・復興に取り組んでいる。復興相の更迭にかかわらず、国が責任を持ってしっかりと復興を進めてもらいたい」とくぎを刺した。

 富岡町の宮本皓一町長は「復興相失格で、極めて遺憾だ。(後任者には)複合災害という特殊性を受け止め、被災地に寄り添った対応をしてほしい」と求めた。

 川内村の遠藤雄幸村長は「復興を担うトップとして、あまりに軽率な発言と言わざるを得ない」、双葉町の伊沢史朗町長は「復興をつかさどる立場の大臣として誠に遺憾だ」と憤る。

 3月末に帰還困難区域を除く地域の避難指示が解除された飯舘村の菅野典雄村長は「一生懸命被災地に足を運んでいただけに残念だ」とし、広野町の遠藤智町長は「このようなことになり残念。国に対しては古里の復興・再生への力強い支援を求めていきたい」と訴えた。

 現在、帰還困難区域の復興方針を盛り込んだ福島再生特別措置法改正案が国会審議中。町の大半が帰還困難区域に指定されている大熊町の渡辺利綱町長は「今が一番大切な時期だけに、辞任が影響しなければいいが」と不安視した。