果樹防霜にIoT活用 JAふくしま未来、データを自動送信

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 JAふくしま未来は25日、モモやリンゴなど果樹周辺の温度や湿度などの情報を自動で収集、スマートフォンなどで確認し防霜対策に役立てる新システムを導入したと発表した。果樹園に設置する送信機の電源には太陽光パネルを利用することで電源確保の心配がなく、通信費用も抑えられる全国初のシステムで、IoT(モノのインターネット)を活用した「スマート農業」の新たな取り組みとして注目される。

 システムはNTT東日本が開発した。果樹園に設けたセンサーで温度や湿度、日光の照度の観測データを自動で収集。無線で送信されたデータはJA職員が確認、組合員の農家に通知メールを送信したり、営農指導に役立てる。送信機は福島市内の果樹園37カ所に置き、JAの施設など18カ所でデータを受信できるようにした。

 同JAではこれまで、霜注意報が発令されると職員や組合員約60人が深夜から明け方まで、福島市内56カ所の温度観測点を1時間ごとに見回っていた。新システムの導入により、巡回に携わる職員や農家の負担が軽減できるとしている。

 実績を踏まえて他地区での導入も検討する。果実の収穫適期を探るほか、コメの収穫時期の判断などにも活用したい考え。システムの導入費などは明らかにしていないが、今後は導入コストに見合う成果が上げられるかが課題となる。

 菅野孝志組合長は「果物だけでなく他の農作物にも生かせる。今後の地域農業に活用できるよう取り組みを強化し、震災前の販売高の復活に向けた起爆剤としたい」と話した。