難病治療にロボスーツ いわき病院が「HAL」福島県内初導入

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ロボットスーツ「HAL医療用下肢タイプ」に期待を寄せる関院長=いわき病院

 国立病院機構いわき病院は28日、装着することで身体機能を改善するロボットスーツ「HAL(ハル)医療用下肢タイプ」を2台導入し、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など進行性の神経・筋疾患患者に用いる治療を始めたと発表した。同病院によると、伝い歩きをするなど歩行が困難な患者がハルを装着して訓練することで、歩行機能が改善され、ハルを外しても歩けるようになる可能性があるとしている。

 医療用ハルは、医療・福祉用ロボットを手掛けるサイバーダイン(茨城県つくば市)が開発した。同病院や同社によると、2015(平成27)年11月に、緩やかに進行する神経・筋疾患患者を対象とした新医療機器として薬事承認され、16年4月に脊髄性筋萎縮症やALSなど八つの疾患の患者に対する治療処置が公的医療保険適用となった。

 そのため同年9月から全国の医療機関などでハルが用いられるようになり、県内ではいわき病院が初めて導入した。全国では23施設で33台が稼働している。

 病気により脳から伝わる神経の本数が減った患者にハルを装着して練習を繰り返すことで、歩行イメージがよみがえり、ハルを外した後も歩けるようになるとしており、関晴朗院長(61)は「歩行に自信をなくした人もハルのサポートで歩行できる可能性がある」と効果に期待している。

 28日、同病院でハルを使った男性患者(53)の歩行訓練が行われた。男性は半年ほど前から歩行困難となり、ハルを装着して1回1時間、約250メートルの歩行訓練を週3回行っているという。男性は「歩けないと思っていたが、歩ける感じがする。感覚を取り戻して自分の足で散歩をしたい」と話した。