飯舘で7年ぶり販売目的「田植え」 おいしいお米...味わってほしい

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田植え作業を行う高橋さん=10日午前、飯舘村

 東京電力福島第1原発事故による避難指示が3月末に一部地域を除いて解除された飯舘村で10日、原発事故後初めてとなり、7年ぶりの販売目的の田植えが始まった。「『いいたての米』をおいしく味わってほしい」。農業復活を目指して、村の農家が大きな一歩を踏み出した。

 村では本年度、8軒の農家が販売目的の稲作に取り組む。作付面積は計約7ヘクタールで、JAふくしま未来によると約30トンの出荷を見込んでいる。10月ごろに順次収穫し、放射性物質を検査した上で出荷する予定。村によると、震災前の村の作付面積は約690ヘクタールだった。

 「6年前の村に一歩でも戻れるように」。同日に村内の農家で初めて田植えに励んだ高橋松一さん(64)=二本松市に避難=は目を細める。高橋さんの本年度の作付面積は4.7ヘクタールで、もち米のほか、県が研究開発を進めていた新品種の「里山のつぶ」を生産する。

 新たに購入した田植え機を使い、里山のつぶの種もみをまいた。「秋にどんな米ができるのか楽しみだ」。高橋さんは水田に目をやり、希望を膨らませていた。高橋さんの水田周辺の空間放射線量は毎時0.16マイクロシーベルト。

 村では2012(平成24)年から試験的な栽培を実施。これまでの検査では基準値以上の放射性物質は検出されていない。