浪江に世界最大規模「水素製造」拠点 福島県が設置場所推薦へ

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 東京電力福島第1原発事故で被災した本県を水素の一大生産地とする国の「福島新エネ社会構想」で、県内への設置が計画されている世界最大規模の水素製造拠点について県は10日、浪江町棚塩・請戸地区の町有地を立地候補地として国に推薦することを決めた。県の推薦を踏まえ、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が今夏にも立地場所を正式決定する。

 県庁で10日に開いた新生ふくしま復興推進本部会議で県の推薦方針が示され、了承された。

 水素製造拠点の整備については、東芝、東北電力、液化石油ガス(LPG)大手の岩谷産業の3社がNEDOの技術開発委託事業の採択を受けて実施。東北電力が同町に無償譲渡する浪江・小高原発の旧建設予定地と町有地合わせて約170ヘクタールのうち、約40ヘクタールを造成し、拠点整備に使用する。来年夏にも着工し、2020年までに水素の供給開始を目指す。

 浪江町の馬場有町長は「町にとって非常に喜ばしい。大規模水素製造拠点の整備は、町が第2次復興計画で掲げる『水素エネルギーを活用したまちづくり』を具体的な形で進めることができるものと期待する。引き続き県との密接な連携のもと、正式な立地決定を目指したい」とコメントした。

 候補地選定を巡っては、浪江と福島、郡山の3市町が拠点設置を希望。県は3市町5カ所の候補地を現地調査するなど国への推薦に向けた検討作業を進めてきた。最終的には、早期着工のため用地が確保できて町有地の活用などで低コスト化が見込める浪江町棚塩・請戸地区が最適と評価した。

 内堀雅雄知事は会議で「ここから生み出される水素が東京五輪・パラリンピックで活用されることで、福島の復興が進んでいる姿を国内外に示す重要な拠点になる」と述べた