福島市「不正見抜くの難しい」 除染偽装、チェック体制に限界か

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 「悪質な行為。チェック体制の強化を図りたい」。福島市が発注した除染業務を巡る不正が明るみに出た11日、同市で記者会見した市の担当者らは再発防止に向けた決意を語る一方、「不正を見抜くのは難しい」と限界も口にした。

 「今後の調査で不正行為の事実が確認された場合、厳正な対応をしていきたいと考えている」。会見の冒頭、渡辺千賀良市環境部長はそう語った。

 ゼルテック東北(二本松市、3月に閉鎖)が福島市に提出した偽装写真について、市は昨年11月に告発があるまで不正に気付くことはできなかった。会見で担当者は「市は、業者が誠実に業務を行うという信頼を前提に見ている。写真を見ただけで不正を見抜くのは難しい」と無力感も吐露した。

 市の除染では、市職員の代理の立場の「監理員」が除染の前後に現場を訪れる。図面と現場の突き合わせなども行うが、メインの業務は放射線量の低減効果の確認にあり、「今回の現場では不正に気付くことはできなかった」(市担当者)という。

 県内で除染を行っているある業者は「しっかり(元請け業者などが)チェックの手順を踏んでいれば不正は防げるはずだ。ただ、実際には元請け業者や発注者が、下請け業者に対して細部までチェックが行き届かないということはある」と話した。

 会見では、市と共同企業体(JV)でつくる会議で業務のチェック体制の強化を図ることなど再発防止策が示された。