いわき・薄磯海水浴場再開 震災後初7月15日海開き

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海開きに向け、イベントの準備を進める室谷さん

  県内随一の海水浴客を誇った、いわき市の薄磯海水浴場が今夏、東日本大震災後初めて開設されることが24日、同市で開かれた海水浴安全対策会議で正式に決まった。海開きは7月15日。津波で激しい被害を受けた地区での再開に、地元の関係者は「海なくして、この町はない。震災前のように、お客さんでいっぱいにしたい」と思いを強くしている。

 市は、防潮堤工事が完了し、安全対策が整ったことなどから再開が可能と判断した。

 薄磯海水浴場は震災前の2010年には26万人以上の海水浴客が訪れたが、震災では、住宅街が太平洋に隣接していたことから市内最多の122人が犠牲となった。

薄磯海水浴場安全対策実行委員長の鈴木幸長薄磯区長(64)は「もう海水浴なんかできないと思っている人が多いと思う」と不安をのぞかせながらも「復興に向かっている町を見てもらいたい。薄磯は海に育まれてきた。にぎやかな海に戻していきたい」と話した。

 同市で今年開設されるのはほかに勿来、四倉の両海水浴場。3カ所とも空間放射線量は毎時0.03~0.05マイクロシーベルトで、海水から放射性物質は検出されていない。ほかの海水浴場は周辺で公共工事が行われていることなどから開設を見送った。

 海水浴場の開設は7月15日から8月15日までの32日間で、開設時間は午前9時~午後4時。期間中は毎日、空間放射線量を測定して掲示する。

  ◆ブース40~50店舗出店へ 3地区の若者企画 

 薄磯、豊間、沼ノ内の3地区の若者でつくる「海まち・とよま市民会議」は海開きに合わせて7月15日、薄磯海水浴場駐車場でイベント「海まち・とよまパークフェス」を開催する。

 イベント実行委員長を務める薄磯地区の室谷和範さん(49)は「結婚を機に移り住んで25年。温かく受け入れてくれたこの町に恩返ししたい」と、イベント開催に向けて仲間と構想を練ってきた。

 当日は地元を中心にブース40~50店舗に出店してもらう予定で、室谷さんは出店店舗や協賛者集めに取り組んでいる。「多くの人に海水浴場に来てもらい、薄磯の良さを発信したい」