透析や救急医療充実 避難解除地域の帰還支援、県が復興計画案

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 福島県は24日、東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た市町村などの医療を支援する県避難地域等医療復興計画(仮称)の素案を示した。

 避難指示が解除された地域の帰還を促すため、人工透析や救急医療体制の充実を重点に据えた。人工腎臓装置の整備費補助に加え、看護師ら医療人材の確保に向けた枠組みをつくる考え。

県庁で開いた双葉郡などの医療提供体制を考える検討会で明らかにした。計画期間は本年度から4年間。国の交付金を財源に総額236億円の事業費を確保、7月をめどに策定する。対象地域を〈1〉帰還困難区域を除く旧避難区域〈2〉旧避難区域を除く浜通り〈3〉県全域―の三つに分け、〈1〉に101億円、〈2〉に49億円、〈3〉に86億円を配分した。

 旧避難区域では、双葉郡内で透析医療を受けられる医療機関がない現状を踏まえ、人工透析医療の充実を重点事業とした。具体的には、人工腎臓装置の整備費補助などハード面の支援のほか、医療人材確保に向けた人件費補助も検討する。

 救急医療の充実に向けては、来年4月に富岡町に開院する2次救急病院「県立ふたば医療センター(仮称)」では対応できない高度な医療を必要とする患者を受け入れる病院に対し、機器の整備費を補助する。

 また、採算性が難しく再開の見通しが立たない医療機関や再開後の医療機関の経営安定に向け、福島相双復興官民合同チームから経営コンサルタントを派遣して病院経営を支える。

 このほか、自宅にいながら医師の診察が受けられる遠隔医療の取り組みも支援する。

 旧避難区域を除いた浜通りでは、双葉地方広域市町村圏組合がいわき市の2カ所に開設する双葉郡立診療所の運営を支援するほか、周産期医療、透析医療の機能強化を明記。県全域では医師と看護師の育成・確保に向けた事業を展開する。