児童詩誌「青い窓」功績を後世に 故佐藤浩さん顕彰組織発足へ

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生前の佐藤さんの写真を前に、「若い人に佐藤さんの創刊の思いを知ってもらい、青い窓を継承してほしい」と話す篠崎さん(左)と橋本さん

 郡山発の児童詩誌として長年親しまれている「青い窓」が来年、創刊60年を迎えるのを前に、創刊者の一人で子どもの詩の紹介に尽力した故佐藤浩さん(郡山市)の功績を後世に残そうと、「青い窓」関係者らが顕彰組織「佐藤浩コスモスの会」をつくる。28日に同市で発足記念の会を開く。数え年で生誕100年となる2020年に佐藤さんに関わる資料や愛用品などを展示したい考えで、児童詩運動に生涯を懸けた佐藤さんの思いを次世代に伝える。

 佐藤さんは郡山市で小学校教員をしていた際に児童詩と出会い、1958(昭和33)年に友人3人と子どもの詩を集めた「青い窓」を創刊した。事故などで両目を失明しながらも文筆業や児童詩の紹介に精力的に取り組み、全国各地で姉妹誌が誕生するなど児童詩運動の先駆けとなった。92年に第3回みんゆう県民大賞を受賞。2008年に死去した。

 来年で佐藤さんの没後10年となり、「青い窓」に関わる人の中にも佐藤さんを直接知る人が少なくなったのを受け、創刊メンバーの長男篠崎拓さん(53)らが昨年12月から佐藤さんの顕彰組織設立の準備を進めてきた。篠崎さんは「若い人に佐藤さんの思いを知ってもらい、青い窓を継承してほしい」と願いを込める。

 「(佐藤さんは)自分に厳しくとも周囲には寛容だった」と振り返るのは、「青い窓」を発行する「青い窓の会」同人代表の橋本陽子さん(44)。「(佐藤さんは)戦争体験から、子どもが自由に表現できることが大切と考えていた。子どもと平和の大切さを求め続けた思いを伝えたい」と訴える。

 郡山市の柏屋本店で開く発足記念会では、創刊者の家族ら当時を知る人たちの対談などを行い、佐藤さんの功績をしのぶ。同会は佐藤さんについての資料の収集、保管などを行うほか、資料を基にした勉強会を開くなどして、詩を通じて子どもたちの心を豊かにしたいと願い続けた佐藤さんの思いを継承する。