教員から「性的少数者」理解へ 福島県教委、新採用研修に導入

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 学校で性的少数者(LGBT)への理解を高める必要性が指摘される中、県教委は本年度、小中高の新採用教員研修に性の自認や性的指向に関する講義を組み入れた。教員の多くは大学などで性的少数者について十分に学ぶ機会がなく、県教委は「県内の学校でLGBTへの理解が浸透しているとは言えない。まず教員の意識を高めることが必要だ」としている。

 性的少数者の多くが学校でいじめや暴力を受けたことがあるとの調査結果を受け、文部科学省は2015(平成27)年、全国の教育委員会に性的少数者の子どもへ配慮するよう通知した。ことし3月にはいじめ防止対策推進法に基づく基本方針を改定、教員の理解促進や教育現場での対応を盛り込んだ。教員向けの手引も公開しており、全国の各教委では教員研修などの取り組みが始まっている。

 本県は、本年度改定したふくしま男女共同参画プランに学校での性的少数者への対応を明記。性自認や性的指向を理由に困難を抱える児童生徒の心情に配慮した対応や、児童生徒の発達段階に応じた人権教育の推進を打ち出した。

 性的少数者への差別を禁じる法整備を目指すNPOや弁護士らでつくる民間団体「LGBT法連合会」によると、都道府県の男女共同参画計画でLGBTに関する具体的な施策を示しているケースはまれで、学校に特化した項目が明記されたのは全国で初めて。こうした先駆的な計画がある一方、現時点で新採用教員研修以外の動きは見られず、実効性のある施策を打ち出せるかが問われている。