『3兄弟の夢』...高まる期待 大相撲夏場所、若隆景が三段目V

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常連客から祝福を受ける(右から)政志さんと文子さん

 大相撲夏場所千秋楽で28日、三段目の若隆景(わかたかかげ)(本名大波渥(あつし)、学法福島高卒)が優勝決定戦を制した。荒汐部屋には2人の兄も所属し、ともに稽古に汗を流す。「兄弟で一番気が強い、意志の塊」と評される力士が初土俵から2場所目で全勝優勝。周囲からは「3兄弟とも早く関取になってほしい」と期待が高まっている。

 三段目の優勝決定戦は盟友との対決となった。同じ東洋大相撲部出身で、ともに先場所デビューした村田(三重県出身、高砂部屋)に対し、若隆景は得意の右四つから軽快な動きを見せ、押し倒して勝利。東洋大では村田が主将、若隆景が副主将として相撲部をけん引した。若隆景によれば学生時代から公式戦で村田に勝ったことがなかったといい、「とりあえず1勝できて良かった」と笑みをこぼした。

 長男は若隆元(本名渡(わたる)、学法福島高卒)、次男は若元春(本名港(みなと)、学法福島高卒)=いずれも幕下。しこ名は、祖父の元小結若葉山の「若」と、「三本の矢」の故事で知られる毛利元就の3人の息子「隆元」「元春」「隆景」から取り、今年、荒汐親方(元小結大豊)から授かった。「だいぶ所作やプロの雰囲気に慣れてきた」と話す若隆景の夢は「3兄弟で関取になる」こと。来場所は3兄弟が幕下で競い合うことになりそうで、三本の矢がいよいよ威力を増しそうだ。

 両親「幕下で連続優勝を」

 両親が経営する福島市の飲食店「ちゃんこ若葉山」は祝福ムードに包まれた。常連客らが訪れ、父大波政志さん(50)と母文子さん(51)と握手し、優勝の喜びを分かち合った。店内のテレビで優勝決定戦を見守った政志さんは「落ち着き、気合の入ったいい相撲だった」と納得の表情を浮かべた。

 今場所9日目に応援を兼ねて観戦に訪れ、取組後に家族全員で食事したという。政志さんは「本人は『表彰状が欲しい』と言っていた。来場所は幕下に上がるはず。幕下で連続優勝を狙ってほしい。その力はあると思う」と期待を込めた。