「医療機器産業」集積へ5日・覚書締結 福島県とタイが支援へ

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 県は6月、医療機器産業の集積へタイと覚書を結び、中小企業間の連携や技術向上を支援する。これまで連携を進めてきた欧州に加え、医療機器市場が急成長しているタイを拠点として東南アジア諸国連合(ASEAN)地域に販路を広げ、県内企業の振興や関連産業誘致を図る。内堀雅雄知事が29日、記者会見し発表した。

 締結式は同5日に都内で行われ、内堀知事とソムキット・チャトゥシーピタック副首相が覚書を交わす。内堀知事は会見で「県内企業の優れた技術を積極的に発信し、国境を超えた交流を通じて医療関連産業の発展に努めていく」と述べた。

 覚書に基づき、今後は医療機器展示会への相互出展などで企業マッチングを支援するほか、昨年11月に開所した「ふくしま医療機器開発支援センター」(郡山市)を活用して技術支援や人材育成を行う。初年度の事業としては9月にバンコク市で開かれるASEAN最大級の展示会「メディカルフェア・タイランド」への県内企業の出展や、10月開催の「メディカルクリエーションふくしま」にタイの企業や政府関係者を招くことなどが計画されている。

 県によると2014(平成26)年のタイの医療機器市場は12.2億ドル。年率15%を超える勢いで拡大しており、19年には25億ドルと5年間で倍増する見込み。県は市場拡大の流れを好機と捉え、覚書締結による連携強化を図る。一方、タイは国内に医療機器の認証制度がないため、制度構築に向け、機器の安全性評価などの設備を備えた「ふくしま医療機器開発支援センター」を積極的に利用し、国際競争力の強化につなげる。

 医療機器を産業復興の柱に掲げる県は14年、ドイツのノルトライン・ウェストファーレン(NRW)州と覚書を締結し、県内企業の現地法人設立や、双方の企業による共同研究などの成果を上げている。NRW州との連携で県産医療機器の知名度を高めたことや、医療機器開発支援センターが開所したことが、国際的に評価されたとみられる。